『沖縄映画興行伝説』 那覇市にあった映画館 PAGE:5('60〜'72)

那覇市にあった映画館   PAGE:5(1960年〜1972年)

  ※劇場名の赤色表記は、この年に開館(改称)したことが分かっている映画館
  ※劇場名のオレンジ表記は、開館年が不明だがこの頃にはあったと思われる映画館

若松国映館

Naha_WakamatsuKokuei_net.jpg若松国映館:撮影時期不明 写真提供/山里将人☆開館:1960年3月10日
★閉館:1984年1月15日
◎場所:那覇市前島LinkIconMAP
◎経営主:國場幸太郎


現在の「ホテルシティコート」の場所にあった映画館。

文化座 (※のちに『西武門会館』)

Naha_Bunkaza(62_Summer)net.jpg文化座:1962年夏頃 写真提供/山里将人☆開館:1960年12月30日
☆改称『西武門会館』(演劇専門館)←『文化座』
   :1965年2月18日
★閉館:不明
◎場所:那覇市久米LinkIconMAP
◎経営主:島袋清一


久米大通り沿いのワシントンホテル近くに開館。映画と演劇の兼用劇場であったが、『平和館』と同時封切のプログラムをよく上映していた。

'65年に『西武門会館』に改称して演劇専門館になるが、'65年9月30日〜10月6日に『吉屋チルー物語』(監督:金城哲夫)と『執念の毒蛇』(日布合作 監督:吉野二郎)がこの劇場で公開されている。

寄宮琉映館

☆開館:1960年12月31日
★閉館:不明
◎場所:那覇市寄宮LinkIconMAP
◎経営者:山城正裕、山城正福、山城正義


琉映系(東映、第二東映、日活)の第2封切館として開館。

寄宮国映館

☆開館:1961年6月28日
★閉館:不明(1964年存在確認済み)
◎場所:那覇市寄宮LinkIconMAP


国映系とオリオン系の2番館として寄宮に誕生。この映画館があった場所の道は「寄宮国映通り」と呼ばれている。

真和志琉映館

☆開館:1961年以前
★閉館:1985年6月5日
◎場所:那覇市三原LinkIconMAP
◎経営主:上原源正


「琉球新報」の'62年正月号に広告を載せていることから、'61年には開館していたことが分かる。

栄町琉映館 ←栄町沖縄劇場

☆前身『栄町沖縄劇場』『沖縄劇場』として1950年1月11日に開館)
☆改装・改称『栄町琉映館』←『栄町沖縄劇場』:1962年5月1日
★閉館:1965年6月9日
◎場所:那覇市栄町LinkIconMAP
◎経営主:大城鎌吉


『栄町沖縄劇場』が日活の封切館になり、『栄町琉映館』として新装開館。
しかし、3年後には閉館している。
閉館して後はボーリング場になり、ホーム・センターを経て、現在は「栄町りうぼう」の駐車場になっている。

沖縄東宝劇場 ←大宝館

Naha_OkinawaTohoGekijo(64_01)net.jpg沖縄東宝劇場:1964年1月頃 写真提供/山里将人☆前身『大宝館』:1951年10月3日開館
☆改装・改称『沖縄東宝劇場』←『大宝館』
      :1963年12月24日
☆改装:1970年5月1日
★閉館:1990年1月16日(火)
◎場所:那覇市牧志(現・沖縄三越)LinkIconMAP
◎経営主:國場幸太郎


'63年6月に『大宝館』の改装工事が始まり、12月に完成。『沖縄東宝劇場』として開館する。
こけら落としの上映は『大盗賊』('63年東宝・出演:三船敏郎)と『クレージー作戦 くたばれ!無責任』('63年東宝・監督:坪島孝)。

'70年には大越百貨店(約半年後に沖縄三越となる)の建物の一部(2F〜4F)に新装オープン。
2階の入口まで長いエスカレーターが設置されたことから、“エスカレーター劇場”とも呼ばれた。また、沖縄三越の建物と一体化した劇場であったことから、世間では“沖縄東宝劇場”という名称よりも“三越の映画館”の方が通用した。
東宝の『ゴジラ』シリーズの封切館であったため、当時の子供たちにも大人気の劇場であった。

'90年1月15日〜16日の2日間に「首里城復元協賛金造成チャリティー興行」として開催した『仮面の中のアリア』の上映を最後に閉館。

有楽座

☆開館:1963年以前
★閉館:不明(1968年3月存在確認済み)
◎場所:那覇市首里LinkIconMAP
◎経営主:高良亀助


現「琉球銀行・首里支店」裏の辺りにあったオリオン系列の映画館。それまで首里には映画館が『首里劇場』しかなかった。