『グラマ島の誘惑』体験談
水曜日の朝、桜坂劇場のCホールに『グラマ島の誘惑』を見に行った。
16年ぶりのご対面だ。(※参照→コラム「ぼくとグラマと具良間島」)
前回はこの作品が沖縄と関連していることを全く知らずに見に行ったから気づかなかったが、映画の冒頭から琉球音階に似たフレーズのBGMを使っていることを発見! やるじゃないか、黛敏郎!
そして映画全体が、僕の記憶以上に沖縄色が濃厚だったことに、さらに驚く。
二度と見られないだろうという意識で、できるだけ瞬きしないように1コマ1コマを大切に見ている自分がいた。
川島監督の沖縄に対する愛情がひしひしと伝わり、思わず目を潤ませる。泣かせるような内容じゃないんだけどね(笑)。
…つまり、話に泣かされたのではなく、川島監督の思いに泣かされたのだ。
時折登場するドリフのコントのようなギャグ・シーンは、天皇制批判(※注)という重いテーマを曖昧にするための、川島雄三らしい照れ隠しのような皮肉だと気づいた。
場面転換でアニメ・シーンを挿入したり、役者たちに人間ストップ・モーションを演じさせるアクセントも、より面白味を高めている。まるで風刺漫画だ。
それらの遊び心満載な演出は、ある意味「破綻」に近いものがあるけれど、だからこそ、他の映画ではなかなか見られないタイプの珍妙な作品に仕上がったに違いない。
いやぁ〜満喫した。そしてこの喜びをすぐに誰かと分かち合いたくなった。
いわゆる「伝説のライブ」を実際に見た者たちの気持ちも、きっとこんな気分なんだろうな。それぐらい、貴重な体験だった。
ところで上映中、となりのBホール側の壁からトンカチで何かをたたく音が何度か聞こえてきたのが、ちょいと残念だった。
この劇場が桜坂琉映だった頃は、となりで上映中の作品の効果音が、壁を通して小さく漏れることはあったが、今回のような生っぽい作業音は初めてだ。
『グラマ島〜』終了後に、受付にいた劇場のスタッフへこの件を報告したが、工事みたいなことは一切してないとのこと。でもあれは、確かに同じ建物内でトンカチを使うような作業をしている音だった。
ひょっとしてBホールで上映していた作品が、そんな音を何度も発するような映画だったりして(笑)。
※注…天皇を批判しているのではなく、天皇制を批判している。
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結局『グラマ島の誘惑』は行けませんでした…。
桜坂劇場様が再上映してくれるよう祈りたいと思います(涙)。
見た友達が面白かったと言っていました。後悔先に立たずです(哀)。
最終日に見てきました。
一言…「面白かった!」
映画自体ももちろん面白かったんですが
「アナタハン事件」のコラムを読んでいたおかげでさらに深みがましました。
なかなか見れない作品というだけに、今回スクリーンで見られて本当に良かったです。
☆ふむふむさん
見逃しちゃいましたか…思いっきり後悔してください(笑)。
『グラマ島の誘惑』は東宝系の作品なので、本来ならスターシアターズ系の劇場(7PLEXやシネマスQなど)が上映しやすいと思います。そういう意味で、桜坂で上映できたのは奇跡に近いと思います。
☆幸村さん
見られましたか! そんなあなたはラッキーです。
「アナタハン島事件」が元ネタとはなっていますが、その事件の内容とは随分違っていますね。
帰国した比嘉和子がマスコミの目にさらされた事実も、川島なりにオリジナリティあふれるアレンジに変えられていて面白かったです。